法隆寺金堂壁画について - 鈴木空如資料調査研究事業

2019年12月6日

法隆寺金堂壁画について

 世界文化遺産・法隆寺には、世界最古の木造建築物である金堂・塔・中門があります。鈴木空如が模写した十二面の壁画は金堂内陣の外壁を荘厳する壁画です。

 金堂壁画は、中国の敦煌莫高窟に描かれた唐代の壁画と比較されますが、近年、莫高窟壁画よりも金堂壁画の図柄が整理され洗練されていることなどから、唐の都・長安から伝わった技法で描かれていることが指摘され、当時の文化交流を知る第一級の資料です。

 壁画の制作時期は、7世紀末から8世紀初めのものと推定され、白鳳文化を代表する壁画です。十二面の壁画は、諸仏を描いた四面の大壁画(釈迦浄土図・阿弥陀浄土図・弥勒浄土図・薬師浄土図、各高さ3.12m×幅2.67m)と八面の小壁画(日光菩薩図・観音菩薩図・大勢至菩薩図・月光菩薩図・聖観音菩薩図・文殊菩薩図・普賢菩薩図・十一面観音菩薩図、各高さ3.12m×幅1.58m)からなります。

 残念なことに、昭和24年(1949)に金堂壁画が火災によって焼失したため、現在、法隆寺金堂内陣の外壁を荘厳する壁画は、昭和42(1967)年に東京藝術大学が中心となって明治期の桜井香雲、大正・昭和期の鈴木空如の模写本などを参考資料として復元したものです。

 その修復の方針は、「制作当初への“復元"」ではなく「焼損時への“再現"模写」することとし、焼損前に撮影したガラス乾板から和紙に図像の輪郭を印刷し、着色したものを木枠に貼り壁にはめ込んでいます。

 

空如筆 下 絵 (100点余りが確認されている)

    

お問い合わせ

文化財保護課
電話:0187-63-8972

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