意見書(第31号~第40号) - 大仙市議会

2013年10月21日

意見書第31号 「労働法制の改善を求める意見書」

 景気回復が言われるもとで、働くものの雇用不安は解消されず、賃金・労働条件は年々低下しています。労働条件は「人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」(労働基準法第1条)と定められているにもかかわらず、そうではない働き方を余儀なくされている労働者が多くなってきています。

 パート・臨時、請負、派遣など有期労働契約で働くいわゆる「非正規」労働者の多くは、最賃ギリギリの給与、一時金・諸手当は支払われないなど差別的な処遇を受け、働いても貧困から抜けだせない「ワーキング・プア」常態に陥っています。他方、正規労働者もリストラ・人減らしの進行で仕事量が増え、長時間・過密労働が強いられ、健康を損なう人が続出し、過労死・過労自殺も頻発しています。

 名だたる大企業が、目先の利益を追求するあまり、雇用責任を軽視し、偽装請負や不払い残業等の違法行為までして好業績をあげる一方、労働者の状態悪化で「労働力の崩壊」が問題視される事態も広がっています。

 今、日本の経済活力を根底から脅かしているのは、不安定雇用と低賃金・劣悪労働条件の広がりであり、それが「貧困・格差」と「少子化」問題の源です。将来を展望できない劣悪な条件で働く労働者に、「再チャレンジ」などと自己責任をおしつけるのでなく、法令遵守を徹底するとともに、あまりにも不備な現行労働法制を改善し、安定雇用を創出する施策を実行することが必要です。

 以上の趣旨より、下記事項につき、地方自治法第99条にもとづき意見書を提出いたします。

  1. 労働基準法を改正し、時間外労働の上限規制や割増賃金引き上げを行い、長時間労働と不払い残業をなくすこと。労働時間規制の適用除外を広げないこと。管理監督者の範囲を企業に遵守させるため、労働基準監督官を増員すること。
  2. 整理解雇にあたっては、(1)人員整理の必要性、(2)解雇回避努力義務の履行、(3)人選の合理性、(4)手続きの妥当性の4要件を充足しなければ解雇無効とされるよう、法整備を行なうこと。
  3. 裁判で解雇無効とされた場合等、雇用関係にある労働者の就労請求権を確立するよう法整備を行うこと。
  4. 労働者派遣法を改正し、登録型派遣は原則禁止すること。勤続1年超で派遣先企業に直接雇用責任が生じるものとすること。違法派遣や偽装出向を職安法違反として厳格に取り締まるための人員確保の措置をとること。
  5. 労働基準法とパート労働法を改正し、雇用形態別差別を禁止し、賃金・労働条件等の「均等待遇」を明記すること。
  6. 労働基準法を改正し、有期雇用は短期間の業務に限定し、恒常的業務への就労は期限の定めのない雇用とすること。

意見書第32号 「非核日本宣言」を求める意見書

 核兵器のない世界を実現するために、いま国内外で大きな努力が求められています。2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、今年4月には新たな準備が開始されようとしています。

 2000年5月、核保有5カ国政府は「自国の核兵器の完全廃絶」を「明確な約束」として受け入れ、世界は核兵器廃絶の希望をもって新たな世紀を迎えました。しかし、それ以後7年を経たいまも、「約束」実行の道筋はついていません。いまなお世界には膨大な核兵器が維持・配備され、核使用を示唆する発言さえくりかえされています。新世代の核兵器開発がおこなわれる一方、北朝鮮の核実験にみられるように拡散の危険も現実のものとなっています。

 こうした状況を打開するために、日本政府にはヒロシマ・ナガサキを体験した国として核兵器の廃絶の努力を世界によびかけ、促進する強い義務があります。

 また、その努力を実らせるためには、みずからも証として「核兵器をもたず、つくらず、持ち込まさず」の非核三原則を遵守し、世界に範を示さなければなりません。

 私たちは、日本政府が、「核兵器廃絶の提唱・促進」と「非核三原則の厳守」をあらためて国連総会や日本の国会など内外で宣言し、非核日本宣言として各国政府に通知し、核兵器のない世界のための共同の努力を呼びかけるよう求めるものです。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

意見書第33号 「原爆症認定制度の抜本的改善を求める意見書」

 原爆被爆者は、現行の原爆症認定制度を被害者の実態に即した制度に抜本的に改めることを求めています。

 原爆被害が熱線、爆風、放射線による広範囲かつ長期におよぶ複合的被害であり、医学的にも未解明の被害であることを踏まえた認定行政に改めることを強く要望します。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

意見書第34号 「公共工事における建設労働者の適正な労働条件の確保に関する意見書」

 建設産業は日本の基幹産業として今日まで経済活動と雇用機会の確保に貢献してきたが、建設業における元請と下請という重層的な関係の中で、他の産業では常識とされる明確な賃金体系が現在も不安定であり、不況下における受注競争の激化や近年の公共工事の減少が施行単価や労務費の引き下げにつながり、現場で働く労働者の賃金と生活に大きな影響を及ぼしている。

 諸外国では、公契約に係る賃金を確保する法律、いわゆる「公契約法」の制定が進んでおり、また、平成13年4月に施行された「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の国会審議においても、参議院で「建設労働者の賃金、労働条件の確保が適切に行われるよう努めること」が付帯決議されている。

 よって、国においては、建設労働者の適正な労働条件を確保するために、次の事項について実施するよう強く要請するものです。

  1. 公共工事において建設労働者の適正な賃金が確保されるよう公契約法の制定を検討すること。
  2. 「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の付帯決議事項の実効ある施策を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

意見書第35号 「有害鳥獣対策の抜本強化に関する意見書」

 近年野生鳥獣の生息分布の拡大・増加とともに、農林漁業者の高齢化に伴って、農山漁村にあっては、野生鳥獣による農林水産業への被害が全国的に深刻化していることから、農林漁家が営農の意欲を失い、農山漁村の過疎化をさらに加速化させている極めて深刻な状況となっています。

 秋田県にあっても、昨年度の被害面積が13,800ヘクタールで、被害金額にして122,337千円となっていることもあり、被害の深刻化・広域化に対応した有害鳥獣対策を抜本的に強化する必要があります。

 つきましては、下記の事項について、地方自治法第99条に基づき意見書を提出いたします。

  1. 生息数等の的確な把握に基づく対策
     有害鳥獣の生息数及び農林漁業被害の的確な把握と、これに基づく計画的な個体数管理体制を確立すること。
  2. 広域的な被害防止対策
     現在も、各地域においてそれぞれ、防護柵の設置や追い払い活動に取り組んでいるものの、十分な効果が上がっていない現状にあることから、各地域が連携した広域的な被害防止対策に対する支援を行うこと。
  3. 捕獲に関する規制緩和
     有害鳥獣による農林業被害に迅速に対応するため、市町村への有害鳥獣捕獲許可権限の委譲促進、有害鳥獣捕獲目的で市町村や農林漁業者が行うわなの設置に関する規制の緩和等を行うこと。
  4. 専門家の育成・確保
     現場では、有害鳥獣対策についての専門家が不足していることから、対策技術の開発・普及、専門家の育成等を推進すること。
  5. 財政負担の軽減
     有害鳥獣対策に要する経費が市町村の負担となっていることから、関連予算の拡充、地方財政措置の充実等を行うこと。
  6. 人と野生鳥獣の棲み分け
     里山整備や野生鳥獣の生息環境づくりに配慮した山づくりなど、人と野生鳥獣の棲み分け対策を推進すること。

意見書第36号 「割賦販売法の抜本的改正に関する意見書」

 クレジット契約は、代金後払いで商品が購入できる利便性により消費者に広く普及している一方で、強引・悪質な販売方法と結びつくと高額かつ深刻な被害を引き起こす危険な道具にもなるものである。

 現在、クレジット会社の与信審査の甘さから、年金暮らしの高齢者に対し、支払能力を超える大量のリフォーム工事、呉服等の次々販売が繰り返されたり、年齢・性別を問わず、クレジット契約を悪用したマルチ商法・内職商法その他の詐欺的商法の被害が絶えないところである。このようなクレジット被害は、クレジット契約を利用するがゆえに悪質な販売行為を誘発しがちとなるクレジット契約の構造的危険性から生じる病理現象であると言える。

 経済産業省の産業構造審議会割賦販売分科会基本問題小委員会は、このように深刻なクレジット被害を防止するため、平成19年2月から、クレジット被害の防止と取引適正化に向けて割賦販売法の改正に関する審議を進めており、本年秋には法改正の方向性が示される見込みにある。今回の改正においては、消費者に対し、安心・安全なクレジット契約が提供されるために、クレジット会社の責任においてクレジット被害の防止と取引適正化を実現する法制度が必要である。

  よって、大仙市議会は、国会及び政府に対し、割賦販売法改正に当たっては次の事項を実現するよう強く要請する。

  1. 〔過剰与信規制の具体化〕
     クレジット会社が、顧客の支払い能力を超えるクレジット契約を提供しないように、具体的な与信基準を伴う実効性ある規制を行うこと。
  2. 〔不適正与信防止義務と既払金返還責任〕
     クレジット会社には、悪質販売行為等にクレジット契約を提供しないように、加盟店を調査する義務だけでなく、販売契約が無効・取消・解除であるときは、既払金の返還義務を含むクレジット会社の民事共同責任を規定すること。
  3. 〔割賦払い要件と政令指定商品制の廃止〕
     1~2回払いのクレジット契約を適用対象に含め、政令指定商品制を廃止することにより、原則としてすべてのクレジット契約を適用対象とすること。
  4. 〔登録制の導入〕
     個品方式のクレジット事業者(契約書型クレジット)について、登録制を設け、契約書面交付義務及びクーリング・オフ制度を規定すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

意見書第37号 「原爆症認定制度の改革を求める意見書」

 原爆被爆者は、現行の原爆症認定制度を被害者の実態に即した制度に改めることを求めています。

 原爆被害が熱線、爆風、放射線による広範囲かつ長期におよぶ複合的被害であり、医学的にも未解明の被害であることを踏まえ、次のとおり要望します。

一、現在の認定基準は、直ちに廃止すること。

一、新しい「認定基準」による認定制度を創設すること。

一、原爆症認定疾病を政令で定めること。疾病・障害は、病歴上他に有力な原因がなく、原爆放射線の影響が否定できない疾病・障害で、かつ医療を要する状態であること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

意見書第38号 「いじめ・不登校対策のための施策を求める意見書」

 教育現場では、いじめや不登校の問題が深刻です。

 いじめの発生件数は、報告されているだけでも小・中・高等学校数全体の約2割に当たる2万件を超え(平成17年度)、各地で深刻ないじめが発生し続けています。いじめを苦にした児童・生徒の自殺が相次いだ昨秋以降、改めていじめ問題に大きな関心が集まり、文部科学省の「子どもを守り育てる体制づくりのための有識者会議」でも議論され、今年春には教師や保護者、地域の大人たちに向けた提言をまとめ、教師向けの「いじめ対策Q&A」も含めて全国に配布されました。

 一方、不登校は主に小・中学校で深刻化しており、文部科学省の調査(平成17年度)によれば、小学校で0.32%(317人に1人)、中学校では2.75%(36人に1人、1学級に1人の割合)と、学年が上がるにつれて増加する傾向にあります。

 いじめや不登校で苦しんでいる子どもたちに、どう手を差し伸べてあげるのか。各地でさまざまな試みがなされていますが、現場で効果を上げているものも参考にしながら、具体的な施策を可及的速やかに実施すべきです。

 よって、政府におかれましては、子どもたちの笑顔と希望があふれる教育環境づくりのために、下記の事項について実現を強く要望します。

  1. 「いじめレスキュー隊」(仮称)の設置の推進
     第三者機関による「いじめレスキュー隊」(仮称)は、子どもや親などからのSOSに瞬時に対応し、まず「いじめられている子」を守り、孤独感、疎外感からの解放。その後、学校関係者と、いじめる側、いじめられる側との仲立ちをしつつ、最終的には子ども同士の人間関係、“絆”の回復を図ることを目的とする。
  2. 「ほっとステーション」(仮称)づくり
     NPO法人による不登校のためのフリースクールなどを活用して、地域の中に子どもが安心できる居場所として「ほっとステーション」(仮称)を設置。そこへ通うことを授業出席と認定する仕組みを作る。さらに「ほっとステーション」から学校へと戻れるようにする。
  3. 「メンタルフレンド制度」の実施
     教員志望の学生等を家庭や学校に派遣する「メンタルフレンド制度」は、子どものよき話し相手・相談相手となることで、子どもたちに安心感を与え、子どもたちの人間関係修復にも役立つなど効果を上げており、同制度を全国で実施するようにする。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

意見書第39号 「地域安全・安心まちづくり推進法」の早期制定を求める意見書

 近年、子どもをはじめ、地域住民を巻き込んだ凶悪事件が頻発化しており、防犯に対する国民の関心は高まっています。「民間交番」の設置など、地域住民が自ら防犯活動を行う防犯ボランティア活動も活発化し、昨年末時点で、地域住民による防犯ボランティア団体は全国で3万1,931団体にも上ります。

 安全で安心して暮らせる地域社会を築くには、警察の力に加えて住民自らの防犯活動を欠かすことはできません。現在、住民による活動が盛り上がりを見せる中、防犯ボランティア団体の活動を多角的にサポートするための法律制定が強く求められています。

 よって、政府におかれましては、「犯罪に強いまちづくり」への自発的な取り組みや防犯意識の向上のための活動を、国や自治体が総合的かつ計画的に支援することを責務とする内容を盛り込んだ「地域安全・安心まちづくり推進法」(仮称)を早期に制定し、次に掲げる施策を積極的に推進されるよう強く要望します。

一、 防犯ボランティアが「民間交番」をつくる際に公有地や建物を貸し出したり、賃貸料補助等の財政支援を行うなど、防犯拠点を整備するための「地域安全安心ステーションモデル事業」を全国2,000箇所へと増やすこと。

一、 子どもの安全確保へ、スクールガードリーダー(地域学校安全指導員)等の配置を進め、公園、駅など多くの地域住民が利用する場所に子ども用の緊急通報装置の設置を促進すること。

一、 自治体に防犯担当窓口の設置を促進するなど、地域住民と自治体が地域の安全のために協力しやすい環境整備を推進すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

意見書第40号 「日豪FTA・EPA交渉に対すること及びFTA・EPA促進路線の転換を求める意見書」

 日本とオーストラリアのFTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)交渉が動き出しております。この交渉で、関税が撤廃されれば、牛肉、酪農、小麦、砂糖の主要4分野は、政府の試算でも8千億円の打撃を受け、関連産業や主要産地の北海道を中心に、経済の影響は総額2兆円から3兆円規模に達するものと見込んでいます。また、オーストラリアは、米の生産能力も100万トンを超えると推測され、日本の米作農家にとっても大きな脅威です。食料自給率の低下や農林業の多面的機能が失われ、国土の荒廃や環境の悪化を招くことになります。

 更に、オーストラリアの農業生産条件は、昨年の干ばつ被害に見られるように極めて不安定で、安易に依存することは、日本の食料保障を危うくする結果を招き兼ねません。

 WTOやFTA・EPAが、よって立つ農産物の自由化万能論では、世界に広がる飢餓や貧困は解決できないことは明らかであり、食料主権に基づいた貿易ルールと農業、食料政策の確立こそが急務です。

 よって、下記事項の実現を強く求めます。

  1. 日豪FTA・EPA交渉にあたっては、米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖などの農林水産物の重要品目を除外するとともに、万一受け入れられない場合は、交渉を中断することを求めます。
  2. 政府は、FTA・EPA促進路線を転換し、国内生産を拡大して、食料自給率を向上させるための施策を強めることを求めます。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

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